実はこの記事は12/7に更新したのだが、新規ドメインを取得して2つ目のサイトを立ち上げる準備をしてレンタルサーバーをいじくっていたら、不具合が発生し、そこからはじまる負のスパイラルにどんどん引きずり込まれて、10/14と10/15のブログ記事は復元できませんでした。
がっくり……
でも、ブログ記事が全部消えてしまうかもわからない……とヒヤヒヤした、あの一瞬の緊張と不安感はもう体験したくないので、これ以上チャレンジ精神を出さずに、2記事だけなので、また書くことにしました
私はレンタルサーバーに「ロリポップ! 」を使っているのですが、今回はいろいろ助けてもらって、電話で教えてもらって、大変助かりました。ありがとう。ロリポップ!
その記事はまた後で書きます。
要点
- 水温27℃
- 晴れ
- 1st dive ロウニンアジにトライしてみた
- 2nd dive ジャパピグ探してみた
- 3rd dive 久しぶりにバイオレットボクサーシュリンプに行ってみた
- 4th dive 懲りずにジャパピグ狙ってみた
1st dive
ここに来たら、ダイバーの多くはロウニンアジを見に行くそうな。
スピッツも同じようにやってみた。
巡り合うGTことロウニンアジ。
ロウニンアジ
確かにロウニンアジは見られるんですが、けっこう深いのがデメリット。
浅い場所で出会うこともありますが、このエリアでは水深30Mオーバーで出会うことが多い。
オリンパスコンデジTG2で撮ってみた
このブログでは繰り返しお伝えしているが、TGシリーズはワイド写真撮影がホント苦手。
深い場所でロウニンアジを撮ってみたが、全然上手に撮れない。
上の写真は下向いて撮影してます。より暗い方を向いているので、青色で潰されてなんだかよくわからない写真。
かすかにロウニンアジは写ってますねーという写真だ。
水平方向に撮影した時も、ロウニンアジに出会いましたという証拠写真しか撮れません。
でも、この時ってロウニンアジからけっこう離れてたでしょ?
はい。
じゃーしょうがないんじゃない? コンデジのせいにしてはいかんよ
はい。そうです。反省
水中写真の基本、「いろは」の「い」は
被写体に寄ること
ですから。
その最初の基本ができていないのに、これでカメラを責めてはコンデジがかわいそうじゃない?
むむむむむむ、確かに。
猛省。
浅場に移動しつつ、ジャパピグを探してみた。
が、見つかるのはその他の生物たち。
セジロノドグロベラ
小さいのに出会えました。
沖縄でガイド業始めた時このセジロノドグロベラってよく紹介したなー
あれって喜ばれていたんだろうか?
なんでこんな地味な魚を紹介してたの?
動きが特徴的で教えやすいのが理由のひとつだね
止まっては動き、すぐに泳ぐかと思えば、また止まる……みたいなカクカクした感じの泳ぎ方で、他の魚とは明らかに違う泳ぎ方をしますからね。
「カクカク泳ぐ」ってボードに書き込めば、たいてい伝わりましたからね。
ツマジロオコゼ
ツマジロオコゼはたくさん見られるんだけれど……、
昔に比べてハダカハオコゼの数が激減しているように思えてしかたがない今日この頃です。
2nd dive
2本目のポイントもジャパピグがよく見つかるので探してみた。
ところで、ジャパピグってなに?
そうか。ジャパピグって言葉をまず紹介しないとね。
わすれていました。
ジャパピグ ⇒ ジャパニーズピグミーシーホースの略語。日本で見られる小さいタツノオトシゴの仲間のこと。サイズは1㎝ぐらい。
と、いうのがだいたいの人の情報だと思われます。
よって整理したいと思います。
沖縄本島で見られるタツノオトシゴの仲間
まずピグミーシーホースというのは、英名になります。
Pygmy sea horse ⇒ Pygmy(小さい) sea horse(タツノオトシゴ)
以下、順番に紹介。
Hippocampus bargibanti
ヒポカンパス・バギバンティ
ピグミーシーホースと言えばこれのことです。
なのに、和名は2021/12現在まだありません。
ピンクのヤギにはピンク色の個体、黄色のヤギには黄色。ホストの色によって体色は変わります。浅ければ20Mぐらいでも見られますが、基本的に30M前後で観察されることが多い。
Hippocampus denise
ヒポカンパス・デニセ
和名 カクレタツノコ
2020/3/2、論文が発表され和名が付きました。
30M前後にあるつるんとしたヤギをホストにして暮らしています。カクレタツノコのカラーバリエーションはまだ見たことがありません。ネット上の写真でも見た記憶はないので、ぜひ見つけたいですね。
Hippocampus pontohi
ヒポカンパス・ポントヒィ
和名 ユリタツノコ
2020/3/2、論文が発表され和名が付きました。
5M前後のドロップオフのくぼみの壁などに生えている海藻にしっぽを巻き付けて暮らしている。
白くてぺらぺらなので「ぺらピグ」と呼ばれていたりもする。
Hippocampus severnsi
ヒポカンパス・セバレンスィ
最初はポントヒィと別種と考えられていましたが、今ではポントヒィのカラーバリエーションの可能性が高いとされている。
正確な論文の発表が待たれています。
水深5M前後のリーフのくぼみの壁、または底の岩などから生えている海藻などに尻尾を巻き付けて暮らしています。基本的生態がポントヒィと同じなので、やっぱり同種なのかなーと私も思います。
体からもじゃっとした毛が出ているので「もじゃピグ」と呼ばれていたりします
Hippocampus kelloggi
ヒポカンパス・ケロギー
和名 オオウミウマ
内湾や泥地などでよく見られる。生息水深は5M前後が最も多いが、まれに20Mぐらいで見つかることもある。
泥地のエントリーする浅瀬に転がっている石ころなどに尻尾を巻き付けて暮らしているが、海藻があれば海藻に巻き付いている。
大きくなると15㎝ほどにもなります。
そして沖縄本島では見たことのないタツノオトシゴの仲間がいまして、それが実は「ジャパピグ」なんです。
和名を「ハチジョウタツ」
学名が、Hippocampus japapigu ヒポカンパス・ジャパピグ
学名に「ジャパピグ」ってついてるやん!!
そう。だから、ハチジョウタツが正真正銘のジャパピグになりますね。そしてこれはおそらく沖縄県内ではまだ見つかっていないはず……
「ハチジヨウタツ 沖縄」という検索ワードで出てくるサイトに掲載されているハチジョウタツは2ページ目まで全部見ましたが、どれもユリタツノコでした。
よって、まだ見つかっていないと思われます。私も見てないし。
それを知ってて、なんで、「ジャパピグ」を見に行きましょうとか、いつもブログに書いてるの?
沖縄でジャパピグって言ったら、ポントヒィとセバレンスィのことをイメージする人が大半だからです
ハチジョウタツに和名と学名が与えられた論文は2018/8/2に発表されています。
2018年って、数年前のことです。ホント、最近。
沖縄ではそれ以前にもたくさんのユリタツノコが見つかっていました。
いつも見るピンクのイボイボしたピグミーは、「ピグミーシーホース」で名前が通っている。
それ以外のポントヒィやセバレンスィを呼ぶ「通り名」がなかったんですね。
学名で呼ぶには難しすぎる。
そこに「ジャパニーズピグミーシーホースの略でジャパピグ」って呼び名は伝わってきていました。
じゃあ、
このたくさん見られるポントヒィとセバレンスィがジャパピグでいいんじゃない?
と、いう安易な流れがいつしかメインストリームとなり、
沖縄で見られるピグミーシーホース以外のタツノオトシゴの仲間はジャパピグ
ってことになってるんだと思います。
私も正確に書かねばいけないな……と実感。
ここ数日、探しているのはジャパピグではなくユリタツノコです。ユリタツノコを探していて、それが見つけられないんです……と
説明が長くなり、申し訳ない。
ウミウシばかり
ユリタツノコを探せど、探せど、出てくるのは普通種のウミウシばかり。
とほほほほほ
惨敗で行う安全停止のもの悲しさよ。
カサイダルマハゼに慰められて、エグジット。
お客様に申し訳ない。
3rd dive
午後の一本目は、昨日も潜っていたポイントだったので、昨日とは別のコース取りで潜ってみました。
現場ではツノクロミドリガイだと思っていましたが、
こうやって見てみると、これはルリイロミドリガイではないでしょうか。
ルリイロミドリガイ
写真の質が悪いけれど、そんな気がする。
お客様、たしか昔にバイオレットボクサーシュリンプが好きだと話していたのを記憶していたので、久しぶりにバイオレットボクサーシュリンプまで行ってみた。
バイオレットボクサーシュリンプ
何年間も同じ場所にいてくれるネタって最高だね。
ハマフエフキ群れ
浅瀬に戻ってきたら、サンゴの上でハマフエフキが群れていました。
ハマフエフキは沖縄方言では「タマン」と言います。食べたら美味しい魚で、居酒屋さんに行くとバター焼きなどに調理されて出てきます。
沖縄県では食べると美味しいとされる3大高級魚が設定されています。
消えてしまった最初の投稿記事には3大高級魚も紹介していたのだが、今回見ている「タマン」はその中に入っていないし、今から思うと、なんでタマンから無理やり三大高級魚の紹介をしていたのだろうか?
と、疑問に思ったので、リライトしたこの記事では割愛させていただきました。
今度三大高級魚を見た時にまた記事に書かせていただきます。
オリンパスコンデジTG2でひらひら系の魚を撮る
先日、マダラタルミ子供を撮影した時に撮影のコツを書きました。
こちらの記事です「ヤドカリガイドがへたくそでもセラトブレグマ属未同定種との初対面は嬉しい【沖縄恩納村】2021/10/13」。詳しく見たい人はクリックしていただいたらそこまで飛べるようにリンクを貼りましたのでどうぞ。
今回もその撮り方で撮影しています。
そうすると、やっぱり撮れる。私の使っているTG2は2013/1/30発売のかなり古いコンデジですが、それでもちゃんと撮れるもんです。最新モデルのTG6とかだったら、もっともっと楽に撮れるはず。
正面顔も撮れるんだ。正面顔、撮りたいねー。コツはあるの?
ない
たくさん撮ることと観察力かな
コンデジにはシャッターをボタンを押してから、実際に写真が撮れるまでに数秒ですがタイムラグがあるので、「ここだ!!」と押しても、撮れた時には魚はもう横向いているってのは「コンデジあるある」です。
ひらひら泳ぐ系の魚をよく観察して、どのタイミングで正面を向くのかタイミングを見計らって、何度も何度も何度も何度も繰り返して撮影することがコツです。
どれかアタリますよ、たぶん。
コンデジとはそーいうカメラです。
4th dive
最後のダイブもユリタツノコを少しだけ探してみました。
が、ここでも惨敗。
あかんなー私……って結果です。
アカメハゼ
マダラタルミ子供を撮影したスキルはアカメハゼでも使えます。
アカメハゼってモルディブで働いていた当時もよく紹介したなー。ピンクの目玉ってのがかわいいよね。ヨーロピアンダイバーはほとんど見てくれなかったけれど……
ワモンダコ
タコって好きです。
いると紹介しちゃう。
タコに関してもいろいろ書きたいんだけれど、また今度にします。
もういい加減長くなりすぎてきてるので。
トウモンリュウグウウミウシ
最後、ボートの真下でトウモンリュウグウウミウシに出会いました。
このウミウシも和名が付いたのは最近です。それまでは学名で呼んでいました。
学名をネムブロータ・リビングストンイといいます。
長い、
確かに長いんですが、
私の頭には、「するっ」と入ってきたんですよね。
今回も見つけた時に水中でちゃんと学名で呟いていましたから。
「ネムブロータ・リビングストンイ、見っけ」って
そんな、
「和名が付いていなくて長い学名しかないんだけれど、その学名が妙にするっと頭に入ってきて、しっかり記憶されていたウミウシランキングー」
を勝手にやっちゃおう。
記憶しやすい学名のウミウシ(私調べ)ベスト5
⑤ ミュヤ・ロンギコルニス
和名なし
内湾の湾奥、泥地に生えるガヤがホスト。
ホストと同化して目が慣れていないとなかなか見つけられない。
④ マドレラ・フェルギノーサ
和名 ショウジョウウミウシ
内湾のちょっと泥っぽい場所でよく見かけるが、普通にサンゴ礁でも見ることがあったので、生息範囲は広いのでしょう。
③ グロッソドーリス・トムスミスイ
和名 キンゴマイロウミウシ
現在の学名はアルデアドーリス・トムスミスイ。
サンゴ礁のリーフの壁でよく見られます。
② クロモドーリス・ヒントゥアネンシス
和名 ユウグレイロウミウシ
湾奥の砂泥地をのしのし移動しています。
沖縄本島だとレッドビーチが簡単に見られるポイントになります。通年見られますが、やはり冬場に多い。
① トラパニア・ミルタブランカ
和名 アカマダラツガルウミウシ
沖縄本島の泥地で見られるトラパニア属のウミウシでは稀種。
写真のサイズは2㎝ほどあり、特大サイズ。
ここまで大きくなると触角が水牛のようになり、体の模様と相まって見るものを圧倒させるウミウシに育っています。
他にもたくさんあります。
みなさんはどんな長い学名を覚えていますかー?
まとめ
- オリンパスコンデジTG2でワイドを撮るならしっかり被写体に寄ろう。 ⇒ ちゃんと撮れていない写真は「寄り」が不十分なことが多い
- 沖縄本島に実はジャパピグはいない ⇒ まだ見つけられていないだけかも
- ジャパピグは現状ではハチジョウタツのことである。
- 沖縄本島で見られるピグミーシーホース以外のタツノオトシゴの仲間は全部ユリタツノコである可能性が高い
- 「ぺらピグ」はユリタツノコ確定。「もじゃピグ」はユリタツノコである可能性が高いってことです。
- アカメハゼもマダラタルミ子供も背景を水だけにすることで撮影が簡単になります
- 和名のないウミウシを学名で呼んでいた時、実は意外と覚えやすいと感じられていた(私個人の感想です)