スクーバダイビングで沖縄金武湾レッドビーチの水中風景をお伝えする記事になります。2021/10/23のレッドビーチの海はこんな感じになっていました。
まだ沖縄本島で潜っていないダイバーさんはぜひ潜りに来てくださいね。
要点
- 水温27℃
- 晴れ時々曇り 気温25℃、北東風7M
- 1st dive 2nd dive 今日は潜ったエリアがかぶるので、2本に分けてではなく、まとめて紹介
- 水温27℃あるので、まだ泥ハゼと遊べます
- 思いがけずクジャクベラに遭遇
- 地味な泥ハゼと戯れてきました
1st dive
北東の風だったので金武湾で潜りました。
まだ水温がこの時は27℃もあったので、ハゼで遊べる。
泥ハゼで遊べるうちにたくさん遊びましょう。
もうすぐ水温が下がってくるので、そうなるとハゼたちは気配に敏感になり、
すぐに巣穴に隠れてしまうようになっちゃいます。
ヤツシハゼ
なんてことない普通のヤツシハゼとゆっくり遊べるのも水温が高い時だけですからね。
こんなところにきれいなスズメダイが……。
今まで何度もここを通ってきて、素通りしてきたスズメダイをよくよく見てみると……。
あれ?
これって、クジャクスズメダイ?
クジャクスズメダイ
撮影しながらも確信が持てなかった理由は2つ。
①私が今までクジャクスズメダイを見た回数が少ないこと
②レッドビーチにクジャクスズメダイがいたなんて情報、未だかって聞いたことがなかったこと
でも、帰って図鑑で調べてみたら、
まごうことなきクジャクスズメダイですな
よっしゃー!! きれいだったー
また経過観察していきますね。
追記、ソラスズメダイだった
記事を載せていたら、フェイスブックでコメント頂きました。
これって「ソラスズメダイ」なんじゃない? って内容です。
仲の良いイントラさんから愛のあるコメントを頂き、ありがたく再確認してみました。
こっちが本来のクジャクスズメダイです
顔の模様が違うなーとは思っていたんだけれど、黒点もあるし、ソラスズメダイにしては尾びれや尻ビレの黄色が薄いなーとか、明確にこれ! って確証がなくて、クジャクスズメダイだろうと思ったのだが、
各ヒレのラインの入り方などに注目して魚類写真資料データベースを見てみました。
最初は尻ビレに着目しましたが、ここでは明確な差はわからず、
次に背びれの模様と形状に着目。
各ヒレの後端が丸くなりすぎている点、顔の模様がおとなしすぎる点に違和感があり、これはソラスズメダイであろうという結論に達しました。
Mさん、ありがとー。
ケショウハゼ子供
そして沖縄本島の砂泥ポイントでひときわ多いこの種類。
ケショウハゼかウスゲショウハゼの子供だと思います。
大人はこんな感じになります。
地味……。
そうなのよ。すんげー地味なのよ。
この魚、ケショウハゼ属に属しているんだけれど、この属内には2種のハゼしかいないんです。
ウスゲショウハゼとケショウハゼ。
ケショウハゼはこんな奴です。
あら……きれい……
そうなのよ。あまりにも対照的にきれいなのよ。
薄化粧どころの「差」じゃないのよ。
でも、図鑑「日本のハゼ」で見ると、ウスゲショウハゼもきれいなんだよね
この図鑑内の写真みたいに色が出てるウスゲショウハゼって過去の自分の写真を振り返ってみても撮れてなかった……。
いっぱい、本当にすごいたくさんウスゲショウハゼって見てるのに。
なんか、落ち込むねー。
カスリハゼ
泥ハゼってこーいう黄化個体がよくいるのも楽しい一因だと思います。
カスリハゼって、和名のついてない種類もいたよね?
はい。たぶん下の写真の子はカスリハゼだと思います
で、下の写真の子がカスリハゼ属の一種。
どこが違うの?
明確な相違点は背びれと尻ビレの模様
カスリハゼ
①背びれ ⇒ 模様が整った縞模様じゃない。崩れた縞模様
②尻ビレ ⇒ 直線の黒線
カスリハゼ属の一種
①背びれ ⇒ 整った同心円状の縞模様
②尻ビレ ⇒ 弓型に曲がった黒線
体色が黄色になるのは、両方ともになるようなので、体色では分けられないと思います。
また他に、クロオビハゼ、フタホシタカノハハゼ、ハゴロモハゼも体の黄色いタイプが見られます。
他にもいる泥地で見られる黄色いハゼ
クロオビハゼ
泥地の普通種。
泥地に潜れば、普通に見れます。フカフカのマッドな泥にも住んでいるし、ちょっと砂の混じるような硬めの泥にも住んでます。
泥地なら、どこでも生息可能範囲のハゼ。
フタホシタカノハハゼ
泥地と砂地の共存するような場所に多いが、完全な泥地にも住んでいる。生息範囲の広いハゼ。
ハゴロモハゼ
河口が大好き。たまに泥地でも見ますが、きっと河口から流されてしまって、仕方なくすんでいるんだろうなー、そこは好きじゃないんだろうなーと思わせるほど、河口周辺が生息域のハゼ。
大人がヒレを広げた姿は最高に美しいです。
イトヒキフエダイ
イトヒキフエダイはたまに出会いますが、
ヒレから伸びる白いラインが特徴的で一度見たら、覚えちゃう魚です。
いつか子供に出会いたいのだけれど、まだ叶わずにいます。
ウシオニハゼ
こちらのハゼも長い間和名のなかったハゼです。
ホタテツノハゼ属の一種扱いだったのが、ホタテツノハゼ属が全部オニハゼ属に変更になりました。
ちなみにホタテツノハゼもオニハゼ属に入っています
そして、2005/12/22にウシオニハゼと命名されました。
長い間、探していたのですが、最初に見つけた沖縄本島のとあるポイントにはけっこうな個体数が住んでいて、
やっぱりいるところにはいるんだなー
と痛感できた魚でもあり、思い出深いです。
そしてウシオニハゼがいる場所ってことは、当然オニサルハゼもいます。
オニサルハゼ
オニサルハゼがいるってことは、そこはドロドロです。
オニサルハゼは中途半端な泥地の住人ではありません。
泥の中の泥、ふかふかの泥地を好むのがオニサルハゼです。
下の個体もオニサルハゼだと思います。
泥地って?
きれいなサンゴ礁でばかり潜っていると想像がつきにくいですが、
泥地は透明度が悪いです。 ⇒ 波やうねりで底が揺すられると泥が舞い上がるからです
泥地はダイバーが着底できません ⇒ 泥が舞い上がって、透明度が悪くなるので、潜りにくくなります
泥地は地味です ⇒ 流れのない場所だから泥のたまり場所になっています ⇒ カラフルなカイメン、ホヤなども泥に埋まってしまいます ⇒ 色のない地味な世界ができあがります
そんな泥地になぜ潜るのか?
泥地にしか住まない生物がいるからです
海の中には多種多様な環境があり、それぞれに適した生物が住んでいます。
私は泥地大好きなので、今度、泥地について記事にしたいと思います。
泥地に住んでいるハゼたちは、どこにでも隠れられます。
泥が柔らかくて体に優しいので、巣穴じゃない場所に体ごと突っ込んで潜りこんでも怪我をしません。
生物が動くと泥煙が上がります。
泥煙を見て、「あれ、なんかいたんだ」と気づくことも最近は多いです。
老眼ゆえ、見落としが多くなってきました。かたじけない。
泥地の様子を見たい人は、こちらの動画を見たら感じがつかめるかな?
動画後半に出てくる大きい魚はマゴチです。
コガネシマアジ子供
ジンベエザメやシノノメサカタザメらの周囲を泳いでいる姿をモルディブでも見たことがあります。
大きな生き物に寄り添う習性があるんでしょうね。
この日はクロボシウミヘビにくっついていました。
オキナワスジハゼ
これまた……、水中で見ると、本当に、ほ・ん・と・うに地味です。
スジハゼの仲間も、本当に地味すぎる上に体の特徴もわかりにくいものばかりで、
ややこしいことこの上ないです。
でも、オキナワスジハゼは大型なのでちょっとわかりやすいかな。
ちなみに和名が付いたのは、2013年らしいです。またエビデンスを暇なときに探します。
まとめ
- 10月月末も水温は27℃キープ ⇒ ちょっと温かいのが続きすぎて嬉しいけれど、冬が怖い
- 泥ハゼはやはり活発で、今日も十二分に遊べました
- ケショウハゼ属は2種のみ。ケショウハゼとウスゲショウハゼ
- カスリハゼとカスリハゼ属の一種も和名でちゃんと呼びたい魚です
- 黄化個体も泥ハゼには多し
- コガネシマアジの子供はウミヘビにまでくっついて怖くないのだろうか?
- オキナワスジハゼ、何度見ても……、地味だなー