2015年に新しく入った河口域は新鮮な驚きだった。今までの河口域でのダイビングといえば、濁った水、ケモクラインとの戦いの日々だった。
が、このエリアは潮さえ選べば、とてもクリアな透明度で泥ハゼと対峙できる夢のような環境だった。Yさんからの情報をいただいて潜入してみたのだが、いやはや、驚いた。
Yさん、サンキュー。
そこでのとびきりのニュースは他の河口域ではほとんど見かけない泥ハゼたちがあたかも普通種のようにたくさん生息している事実だった。
カマヒレマツゲハゼなんて、他の河口では見たことなかったけれど、ここにはたくさんいる。
体の背中側にある小さく細かい黒点が特徴的で、背びれは大きな鎌のように長く伸びている。
そのカマヒレマツゲハゼたちの中に混ざって、生息しているマツゲハゼ。体上部にある小さく細かい黒点がなく、背びれも長く伸びません。しかし、なかなか背びれは伸ばしてくれません。また今年にリベンジ決定。
またその近くには、極小ながら初見のハゼ、ツマグロスジハゼがたくさん見られました。2013年に図鑑「日本のハゼ」の416ページ、スジハゼAというのにツマグロスジハゼという和名がつきました。
そして、こちらも初見。フタスジノボリハゼ。体に走る2本の明瞭な黒縦2線が特徴です。
全身出ているのも見れました。
そして、ややこしいのがこの下の2種。ニセツムギハゼとセイタカスジハゼです。
まず下が、ニセツムギハゼ。体の下にある5つの黒点、腹部にある細い黒ラインはメスの特徴だそうです。
そして、よく似ているセイタカスジハゼ。こちらもメスの腹部には黒くて細い線が走っています。こちらは初見ではなく、以前は別の河口でも観察していました。
個体数としては、セイタカスジハゼの方がたくさんいたような印象ですが、もっと潜り込めば、その印象がどう変わるかはまだなんとも言えないような状態です。
セイタカスジハゼの顔のアップを
そして、まだまだ未知のハゼといえる、クロコハゼの仲間。これらも数匹確認。
河口の泥場といえば、彼らのエリア。やっぱりいました、オイランハゼ。
また少し泥場から離れた場所では、オウギハゼもいました。
もっと探せば、もっといろいろ見つかるのか? 河口域はまだまだ出会っていない生物のワンダーランドです。
2016年、一緒に探したい人は、ぜひリクエストしてね。