ええ? これが?
そーいう声が聞こえてくるのは十分にわかる。
だって私も本当にそうなのかな? と半信半疑なのだ。
でも、問い合わせた瀬能先生はこう言う、
「おそらくニシキテグリの稚魚です。以前、宮古島でこの手の稚魚が撮影され、ピクチャー・ドラゴネットに同定したことがありますが、最近になってやはりニシキテグリではと考え直しました。今回の個体はこれまでに撮影されているものよりもさらに小さく、色彩が一致しない部分もありますが、雰囲気はニシキテグリの稚魚にそっくりです」
ね?
信ずるしかないよ。
私は信じる。
撮影場所はなんと水納島。砂地の上に点在するガレをめくったら出てきた魚だ。
こんなポイントでニシキテグリは生きられるのだろうか? その問いをダイレクトに瀬能先生にぶつけてみた。
「本来的な場所に着底できなくて死滅していく稚魚も多いのではないかと思います」
とのことでした。
ふむ。ふむ。
そりゃーそうだ。みんながみんなユビエダハマサンゴの隙間に辿り着いて生き延びるわけじゃないしね。と、いうことは間違ってこんなガレバに辿り着いた憐れなニシキテグリygと遭遇したことになる。
撮影中もほとんど逃げなかったけれど、もう弱っていたのかもしれないな・・・。
今年に出会えるかどうかは当然不明。もちろん初見の生物でした。