惜しくもトップ10に選ばれなかったけれど、選定の場までは選ばれていた生物たちをちょっと紹介。
ボートポイントの山田ポイントに出現。私が沖縄に引っ越してきた年に消えてしまったサンゴと共にいなくなって久しかった魚が2009年は戻ってきました。最初は2匹いたんだけれど、最終的に1匹になって、今はまだいるのかな?
模様がとにかく美しい。このポイントに潜るといつも見に行くだけは見に行ってしまう魚です。繁殖できたらいいんだけれど、一匹じゃーねー・・・。この冬を越せるのか? また潜りに行って様子を見てきます。
珍しい・・・。セダカギンポが丸見えじゃん・・・。お客さんを呼んだ。見てみて・・・。まる見えぇぇだよ! と教えて、うん? と思った。不自然だよね・・・。並んでいるのもそもそも不自然だし、だいたいなにやってるんだろう? あんな場所に並んで・・・・。卵を持っているときぐらいしかこんなに止まっていないよ・・・と思って、ハタと気付いた。卵を守ってるんじゃないの?
で、よく見たら、黄色い卵が彼らの体の下にあるじゃないの・・・。あらららら。あんなところに産んじゃったのね・・・・。
ギンポたちってみんな穴の奥の方に卵を産むし、ダルマハゼとかのサンゴの隙間で暮らしているハゼたちもサンゴの隙間の奥の方に産卵する。てっきりセダカギンポもそうだと思っていたから、まさかあんなオープンなスペースに産み付けているとは思いもしなかったから気付くのに時間がかかりました。
よっぽど産み心地が良かったのか・・・・、そうか、そうだよね。周囲を見渡すと彼らが住処にすべき大きなハナヤサイサンゴが見当たらない。彼らはもしかしたら住処を持たないホームレスセダカギンポなのかもしれない。ハナヤサイサンゴはないけれど、ソフトコーラルの陰とかに隠れられるから、このへんで住んでもいいや・・・・とか、もしくは・・・・。まぁー想像はいろいろできる。本音のところは誰にもわからないけれど、紛れもない現実。事実は我々の推測を飛び越えて目の前で展開されるのだ。海のすごいところですね。
過去に一度だけボートに乗って潜ったときに見ていたこのハゼ。ビーチからでも見られないかな? と思っていたら、2009年はしばし継続して見られるチャンスに巡りあえました。
他の場所ではもっと深い場所で見られているのだが、私は水深9Mぐらいで見ていました。浅くて嬉しい。ハゼ自体はとても地味です。目の後ろの黒い線がなかったらダテハゼと大差はない。
見られたことが重要。世間にはこのようなハゼが見たくて見たくてたまらんよーというダイバーもいるので、そーいう人には受けが良かったです。
無理に探そうとはあまり思わないけれど、いたら重宝する。そんなハゼかな・・・。
ギンポとカエルウオの世界はまだまだ奥が深い。年々その思いは強くなる一方だ。どんどん知らない魚が出てくる。去年のアオモンギンポ、キカイカエルウオ、セイシェルズ・ブレニー、ツマリギンポたちも初見だったが、このホシギンポは今年の初見。
そしてこの仲間たちの特徴として、初見のくせにその生息しているエリアに行くとたくさんの個体数を観察できる・・・・というものが挙げられる。
つまり、まだまだ見ていない、覗いていない海が多いのだ。見ているつもりで見ていない穴や窪みや水溜りや、岩の上が多いのだ。
彼らのほとんどはある特定のエリアを好み、そこからあまり動こうとはしない。だから観察は容易だが、撮影は難しかったりする。
たいていの奴らが波打ち際を好む性質を持っているからだ。バベルの塔を隠す砂嵐のように波や波しぶき、うねりを味方につけて捕食者から生き残れる場を探し出した彼らには感心するしかありません。
顔がおもしろいのが私好み。そのおもしろい顔をいつか虫の目レンズでいろいろ撮ってあげたいものだ。今年はそれを頑張ろう。
タマギンポというのを見たのは数年前。陸上に飛び出していることも多いギンポです。しかしここにタマカエルウオというのもいるってなると本当にややこしくなる。
今年に入って撮影できたタマカエルウオです。
もう気付いておらる方も多いと思うが、この写真は水中写真ではない。陸上写真だ。そして一枚上のタマギンポも陸上写真だ。タマギンポは水中、水深15センチぐらいのところにいて、私の足元のすぐそばだ。私は中腰でデジカメを構え撮影している。魚のくせに陸上でもいられる、この仲間たちにはこの2者の他に、有名なヨダレカケ、ミナミトビハゼなどもいる。ミナミトビハゼなんかはトントンミーという名前で非常に名が売れている。こうやって改めて整理してみると、沖縄本島でもこの仲間たち、けっこう見られることがわかる。マニアックな人とこの仲間を撮影するツアーというのを組んでもいいなー・・・・。
最大の魅力は表情。濡れた瞳に癒されるのだ。